2009/10/03

和食と「いただきます」

今日はやたらと和食が食べたくなったので,料理することに.



というのも,先日やっと日本酒を見つけて,和食を料理できんこともないなという状態になったので.






見つけた日本酒は松竹梅の純米酒.



英語ではClassic Junmai Sakeとか書いてあった笑









そんで裏のラベル見ると,厳選したカリフォルニア米とシェラネバダ山脈の水を作って作りました,だって.





百万石とかじゃないんだとか1人心の中で笑いながらも,1升瓶が18$だったのでお買い上げ.






松竹梅なんて日本でも飲まないし,どんなもんかと味見してみると,意外や意外,辛口でまぁまぁ好きな感じ.


嫌なくせもないし.


八海山とかのが当然のようにかなりおいしいけれど,安いのでこんなもんかと.








料理の基本は獲物を捕るところからでしょ,ということでBIOSの桟橋で釣ることに.




30cmくらいのBluestriped Grunt Haemulon sciurus(斜字は学名)ゲットです.



写真撮り忘れたので,図鑑(REEF FISH Identification)の写真を載せときます.








他にはRed Hind Epinephelus guttatusのおチビちゃんも釣れました.






この魚はクエとかと同じくハタ科なので,美味しいこと請け合いですが,あまりにもちっちゃくて可哀想だし,この魚は35cm以下は放流義務があるため,


「美人で,でっかいおかぁちゃんを今度紹介してね」


と言って放流です.



図鑑なんかを見ていると,日本のキジハタとかノミノクチとかに似ていると感じていましたが,おチビちゃんを見る限りはなんか違う.


大きくなったら雰囲気かわるんかな?


食べたいし,実物を見たいので,なんとしてもでかいの釣りあげたいです.








Bluestriped Gruntはイサキ科の魚なので塩焼きとか美味しそうだけれど,なぜか煮物系が作りたい気分.


ほんとは酒蒸が作りたかったんだけど,蒸し器も,レンジでチン用のラップすらもなかったために断念して,煮付を作ることに.





料理の最初の方に嗅いだ日本酒を沸かせた時の匂い,たまりません.


すっかり忘れかけていたけれど,こんなに心に沁みる匂いだったとは...


日本酒は私にとって,美味しんぼで言うところのソウルフードってやつでしょうか.



今度から川島直美に対抗して,「私のリンパ液(色的に)は日本酒で出来ています」とか言ってやろうか.







そんなこんなで,Bermudaで手に入れた日本酒と醤油と砂糖(味醂なんて当然手に入りません)を使ってお料理.




見た目は良い感じ.







盛り付けで頭が右になってしまったのは御愛嬌.







味はまぁまぁいけるという感じ.


思った以上に魚からのダシが少なかったのと,昆布が手に入らなかったのと,Bermudaの醤油がダシ醤油みたいな感じで変なくせがあるのが良くなかったかな.




それでも和食食べたい欲は多少抑えられました.




みんなにも好評だったし.







食べた後には当然のように,耳石をほじくりだします.



耳石っていうのは,魚の頭の中にあってバランス感覚をつかさどっている器官です.



これには木の年輪のような模様が,毎日(!)刻まれるので,誕生日の推定やら過去の成長やら色んな研究に使われます.




一昨日の発表で耳石の話を少ししたのですが,知らない人もいたために見せてあげました.




扁平石(3種ある耳石の中で1番大きいやつ)は5cmくらいもあって,魚の大きさにしては大きい部類に入るんじゃないかと.




これがBluestriped Gruntの扁平石.
















それにしても魚を食べるたびに(それだけじゃないけど),文化って違うんだなぁと感じます.






にもあったように,やはり西洋人は魚の頭を食べるのを嫌がる人が多いです.



一方,フィリピン人は「とりあえず目玉食べていい?」って聞いてきて,それだけでそいつが大好きになれるほどの親近感を覚えました.



西洋系の人達を尻目に,二人でほっぺたとか最高に美味しいよねとかっていう,魚食談話に花が咲きました.








あと,私が魚をしめる(殺す)時に,ブラジル人の女の子が,



「まだ生きてるの?殺すなんてかわいそう」



って言ってきたのも印象的でした.





それに対して,



「そら死んだ魚が釣れるわけなかろうに.それに食べるってことは他の命を奪うってことだよ.」



って言ったら,彼女の中では食べることと殺すことは違うことだとか.




彼女が普段食べているものは,無機物から人工的に作り出された命を持たない有機物だとでも言うのだろうか.



私にはよく理解できませんでした,










こういうのは文化なのか個人の考えなのか,どっちなんだろう.





日本では食べる前に,「(命を)いただきます」っていうくらいだから,そういう文化があるのかも.





それに対してキリスト教だと,食事が食べられることを「主」に感謝するわけだから,「食べる」と「殺す」が直接的につながっていないのかも.


私はクリスチャンじゃないから,本当のところは分からないけれど.





けれど,最近は日本でも切り身で魚が泳いでると思っているガキんちょがいるらしいから,日本でも「食べる」と「殺す」はつながっていないことになっていっているのかもしれないなぁ.







皆さんはどう思います?






何が正しくて何が間違っているかなんていうことを言うつもりはさらさらないけれど,私は,食べるたびに死んでくれた命に感謝することと,食べ物を残さないようにすることだけは忘れないようにしたいです.

4 件のコメント:

じぃちゃん さんのコメント...

命を奪って生きてるってことは頭では分かっても、あまり実感できないことなのよね。
現場を見てないから。
食と農の分離なんて言うように、やっぱり繋がってないとこが多い気がする。

やっぱりいただきますって大事な言葉やと思います。

Kentaro さんのコメント...

確かに,発砲トレーの上に乗ってる食材しか見てなかったら実感できんかもねぇ.
特に切り身とかなんて.

私は,少なくとも一度くらいは自分で食材となる生き物の命を止めるところから料理をする体験をした方がいいんじゃないかと思いますけどね.

たま子 さんのコメント...

なかなか美味しそうな煮付けだこと^^

みりんと昆布送ろかぁ~!

Kentaro さんのコメント...

なかなか美味しかったですよ~

みりんと昆布は...欲しいですが送料がかなり高いので,教科書とかのついでに実家から送ってもらいます.

お気遣い有難うございます!

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