2009/10/17

Ocean Colour

今週頭から,Ocean Colourの授業が始まりました.

Ocean Colourってのは,名前の通り海の色を使って色々やりましょうっての.


海の色は,人工衛星がデータを撮ってくれます.



毎日天気予報で使われてる写真も人工衛星が撮っているので,イメージしやすいかと.


気象用とか海用とかで人工衛星にも色々あります.





っていうくらいのことは知っていたのですが,授業が始まる前までははっきり言ってド素人.


毛すら生えていない状態.




学会とかで発表聞いても,分かったような分からんようなっていう感じでした.






しかし授業が始まってみると,なかなか凄い.



海の微妙な色の違いから,どのくらいの植物プランクトンがいるか(いっぱいいると緑っぽくなる)とか,どの種類の植物プランクトンがどのくらいいるかとか(木の葉っぱの色が種類ごとに違うように,植物プランクトンの色も種類ごとに異なります)が,地球規模で,しかも過去に遡って調べられるわけです.


過去に遡ってと言っても,当然人工衛星が打ち上げられてから後ですが.



これは凄いこと.



海はめちゃくちゃ広いから,船で世界中を毎日のように調べわけにはいかないですから.





とにかく凄いことは凄いのですが,ド素人にはなかなか大変.



専用のソフトを使って,プログラム言語で書かなきゃいけません.





今回の授業はカナダとイギリスから世界トップクラスの講師陣を迎えて行われているのですが,プログラムを教えてくれる人も数学とかプログラムが専門の人なので,プログラム言語 in Englishが教室内で飛び交いまくってもうチンプンカンプン.



講師はみんな凄くいい人達なので,何回も聞くことでなんとかなっていますが...




それにしても,世界トップクラスの人達から当然ながら非常に多くのものを得ることができます.




講師陣のうち2人はnatureやscience(ともに世界最高峰の科学雑誌)にポンポン論文を出している人達で,授業の中でもしょっちゅう,



「ある特定の地域や領域で知見を積み重ねるような研究ではなく,理論などの科学の本質に大きな影響を起こすような研究を目指すようにしなければだめだ」



とかいうことを言われます.




私みたいなもんでも,そういうことを多少なりとも思いながら研究の計画を考えたりするわけですが,実際にそういうことを実践出来ている人達が言う言葉には重みがあるし,意識を変えさせてくれます.





ただ,そういう人達は当然ながら仕事には非常に厳しく...



今週と来週は,朝9時から夜10時くらいまでの授業が,週末休みなしの毎日繰り広げられます.



しかも,授業と並行して2週間の間に,ド素人であるOcean Colourの分野で自分で研究を考えて,完結させなければならないという高いハードルがあるので,夜2時くらいまで仕事をする毎日...




おかげで,今年のF1チャンピオンの行方がほぼ決まる今週末のインテルラゴスで行われているブラジルGPは1分たりとも見えません...







大変ですが,本当に勉強になっているし,自分の研究にも使えそうなところが見つかったり,結構楽しんでやっています.




新しいことを知るのは楽しいなぁってのいうのを,Bermudaに来てからあらためて感じる日々です.


大学時代にもっと授業出てりゃよかったなというのも,あらためて感じていますが...




では.

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